水源から蛇口まで 東京水道サービス株式会社

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マレーシア水道国際協力事業 「SCADAを活用した水運用・NRWマネージメント能力向上プログラム」現地研修(最終回)を行いました

 

マレーシア水道の無収水削減に貢献する国際協力事業

「SCADAを活用した水運用・NRWマネージメント能力向上プログラム」実施レポート

~3年にわたるプログラムの最終回となるワークショップを開催しました~

 

 東京水道サービス株式会社(以下、TSS)は、JICAの「草の根技術協力事業※1」による「SCADA※2を活用した水運用・NRW(無収水※3)マネージメント能力向上プログラム」において、マレーシア国ラブアン島でプログラムの最終回となるワークショップを実施したので、その概要を報告します。

 

 

 本事業では、制御・計測機器の販売などを行う横河ソリューションサービス株式会社とTSSが共同事業体を結成し、マレーシア国ラブアン水道職員10名に対し、NRW削減対策(水量水圧データの分析技術を含む)の専門家として育成することを目的として、2017年から3年間にわたり、現地研修(3回/年×3年)と本邦研修(2回)を実施しました。

 この度、マレーシア全体へNRW削減技術を広めることを目的に、TSS職員の指導のもとで研修を受講してきたラブアン水道職員が講師となり、3年間の研修成果の集大成として、マレーシア全国の水道事業体職員を対象としたワークショップを開催しました。
 また、ワークショップには、大肯精密株式会社、日本原料株式会社、愛知時計電機株式会社の日本企業3社も参加し、水道事業支援を行う商品の紹介を行いました。

 研修生からは、座学や実習もあり、非常に分かりやすく、他の水道事業体の実態が分かりとても参考になった等のコメントを得られるなど、好評を博しました。

 

※1:「JICA草の根技術協力事業」は、NGO、大学、自治体および公益法人の団体などが企画する途上国への協力活動をJICAが支援するプログラムです。
※2:SCADAとは、コンピュータによるシステム監視とプロセス制御を行う産業制御システムの一種です。
※3:無収水(NRW)とは、配水管からの漏水や盗水により料金収入に結びつかない水量を指します。安定した水道事業の運営には無収水対策が重要であり、特に途上国では、水道事業の適正な運営を推進する上で、課題となっています。

 

 

ワークショップの概要

1.期間

ワークショップ期間:2020年1月20日(月)~23日(木)(4日間)

2.出席者

【専門家】TSS職員3名、横河ソリューションサービス株式会社1名
  【講 師】ラブアン水道職員9名
       (NRW担当5名、お客さまサービス担当3名、浄水担当1名)
  【研修生】マレーシア全国の水道事業体職員26名(11の水道事業体)
  【来 賓】マレーシア政府KATS(水・土地・天然資源省)
       日本大使館、JICA東京
  【企 業】大肯精密株式会社、日本原料株式会社、愛知時計電機株式会社   

3.ワークショップ内容

【講義の内容】

   ① NRW対策

  • NRWマネージメント(無収水管理)
  • 「無収水管理ソフトウェア」を活用したDMA※4の水量・水圧データの変動や原因分析
  • DMAのNRW率の試算や夜間最小流量の発生状況
  • 石綿管配管による漏水頻発地域(水上部落)における過大水圧対策
  • 「ボール型漏水探査機器」による送水管内漏水調査

   ② カスタマーサービスの向上対策

  • 顧客メータ故障の原因分析
  • 検針サイクルの実態

【実習内容】

   「漏水調査機器」と「お客さまメータ検定器」を使用した現場実習

※4:DMAとはDistrict Metered Areaの略で、水の流入部に流量計が設置され、他から水の流入がない配水区画のことで水運用管理に利用します。

4.研修実施状況(写真)



   開会式のスピーチ(KATS水道局長代理)

    現場実習(講師による機器類の説明)

 


          座学の様子

         修了試験の様子

 


 マレーシア水道の給水器材に合わせて開発した
      穿孔機の実演 (大肯精密(株))

        現場実習の様子

 


      ラブアン水道のメンバーから
      「ありがとう」カップケーキ

  ワークショップ参加メンバーによる集合写真

 

【「SCADAを活用した水運用・NRWマネージメント能力向上プログラム」に取り組む背景】
 TSSが管理を行う東京都の無収水率は4%(漏水率3%)と、世界でもトップレベルを維持しています。
 マレーシアの全国平均無収水率は36.7%と非常に高く、浄水場から水道管を通って消費者の蛇口に水が届くまでに約1/3の水が失われてしまうという課題がありました。
 そこで、TSSの技術やノウハウを活用して、同国における無収水削減対策を支援したいとの思いから、本プログラムを実施しています。

 

【本件に関するお問い合わせ先】

プロジェクト推進部 堀口、鈴木(徳)

電話 03-5320-9587